家賃支援給付金（経済産業省・中小企業庁）

2020-07-08 2020-07-30 板橋のハンコ屋／行政書士　青木寛明

板橋のハンコ屋／行政書士　青木寛明

こんにちは。板橋一丁目のハンコ屋行政書士、青木です。

７月７日に経産省の家賃支援給付金の要綱が公開となりましたので、早速要点を自分なりにまとめたいと思います。

経済産業省のページ

また、並行して現在申請受付中である、板橋区の家賃補助制度との比較も合わせて見ていきたいと思います。

※情報に誤りがある場合もございます。

申請サポートはこちらから

ポイントとなる数字

コロナウイルスに関する様々な制度が国や各自治体から乱立している状況のため、頭がごっちゃになりそうですので、当記事では自分なりに気になった数字に焦点を当てて見ていきます。全体を網羅した説明ではありませんので、ご了承下さい。

なお、今回の記事は基本的に個人事業主向けの要綱を参照にしています。法人の場合は記載が別途異なる場合があります。

【ポイント①】直前１ヶ月以内

申請日の直前１ヶ月以内に支払った賃料をもとに算定された金額が給付されます。
1-1-2　給付額（要綱ｐ５）

いきなりですが、これとても大事だと思います。給付申請のタイミングに関わってきます。要綱でも下記のように説明されています。

要件にあてはまる申請者は、申請の期間中のどの月においても申請を行うことができます。直前で支払いの猶予を受けている月や、値下げまたは免除を受けている時に、家賃支援給付金を申請する必要はなく、元の水準の賃料に戻った時に元の水準で賃料を支払い、申請を行えば、元の賃料の水準を対象として給付金を受け取ることができます。
2-4-3　給付申請のタイミング（要綱ｐ２８）

現在、建物のオーナーさんから賃料の減免を受けている事業者さんもけっこういらっしゃると思いますが、これらの方の場合は、賃料が通常に戻ってから一ヶ月分を支払った月に申請すれば、実際には賃料の減額があっても、算定月はあくまでも直近の１ヶ月なので、賃料満額６ヶ月分の計算で算出された金額で申請ができるということです。

（※支払いの上限等の制限は別途あります）

【ポイント②】直前３ヶ月間

申請日より直前３ヶ月間の賃料支払いの実績があること。
2-3-2　給付額の算定根拠となる契約の期間③項（要綱ｐ２０）

早くもこんがらがってきましたが、賃料支払の実績を証明する資料の添付が必要になりますが、それには直近３ヶ月間の賃料支払いが必要です。

整理すると、給付額の算定には直近１ヶ月の賃料をもとに計算するが、実際申請するには最低でも過去直近３ヶ月間は賃料の支払いがないとだめですよ。ということです。もう少し言うと、直近１ヶ月の賃料は満額払いで、その前の２ヶ月間は賃料の減免を受けていたとしても、それらを含めて３ヶ月間の賃料支払い実績という扱いになるということでしょう。

【ポイント③】税込み

賃料および共益費・管理費には、消費税などを含みます。
2-3-1　給付額の算定の基礎となる契約・費用※５（要綱ｐ19）

給付額の算定の際に用いる賃料は税込みで計算してOKです。さらに、共益費・管理費といった通常賃料と同様に請求がなされる項目についても給付額の算定に含めて良いとのことです。

ただし、共益費および管理費が、賃料について規定された契約書とは別の契約書に規定がされている場合は、対象外とのことです。（2-3-1※３）

【参考】板橋区との違い

冒頭でも触れましたが、現在板橋区においても、同様の家賃支援制度（板橋区での正式名称は、板橋区中小企業等緊急家賃助成金）が実施されています。https://www.city.itabashi.tokyo.jp/bunka/chusho/yuushi/1023061.html

今回の経産省の制度とは微妙に異なる部分がありますので、分かる範囲で以下の表にまとめます。

項目	国	板橋区
申請受付期間	7/14～1/15	6/30～9/30
申請方法	電子申請	郵送
最大給付額	個人300万／中小600万	15万（1事業所あたり）
算定対象月	直近1ヶ月の賃料	4.5.6月の賃料
給付基準月	5月以降の任意の1ヶ月／連続する3ヶ月	4月・5月の平均
売上ダウン基準	1ヶ月50％／3ヶ月30％	20％
給付対象	共益費含む	共益費除く