【定款変更のやり方】株式会社の場合、合同会社の場合、それぞれについて解説します。

こんにちは。板橋のハンコ屋さん行政書士、青木です。

会社(合同会社、株式会社などの法人)を設立すると、その後も色々な手続きを行わなくてはなりません。

その代表的なものの一つが、「定款変更」ではないでしょうか。

しかし、この定款変更のやり方について、どのような手続きを踏めばよいかを知っている事業者さんは、意外と多くありません。

そこで今回は、会社における定款変更の手続きに関してまとめてみました。

そもそも定款変更とは?

まず初めに「定款変更」とは、具体的にどのような行為を指すのかを、確認しておきましよう。

というのも、「定款変更」という行為を、「定款そのものを新しく作り直すこと」と認識しておられるかたが非常に多いからです。(間違いではありませんが、必ずしもその必要はありません。)

「定款変更」とは、定款に記載されている事項に変更を加える際、予め決められた方法により、「定款変更の決議」を行うことを指します。

そして、その決議内容を文書として残すため、「議事録」などを作成します。

定款変更の決議に関する議事録は、もとの定款と一緒に保管をしておくことになります。

これで、基本的には「定款変更」の行為は終了となります。

このあと、変更の種類によっては「変更登記」が必要なものがあります。

登記に関しては、別途下記の記事にて解説をしています。

また、どのような種類の変更に「登記」が必要なのかについては、下記の記事をご参照下さい。

定款そのものを作り直したい場合は?

例えば、外部から定款の提示を求められた場合や、定款を紛失してしまった場合など、定款そのものを新しく作り直したいケースというのも、実際にはあるかと思います。

そのような場合には、どういった方法をとればよいのでしょうか。

大事なことは、「定款変更の決議」をしっかりと行うことです。

この「定款変更の決議」とはどのようなことをすればよいのかについては、次章にて細かく触れますが、その前に、下記の疑問を持たれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

定款の認証はもう一度必要なのか?

株式会社において、会社を設立する際に、「定款の認証」という行為を行ったことを覚えている方もいらっしゃるかと思います。

具体的には、公証人役場へ出向いて、作成した定款が法的に有効であるかを公証人に確認してもらい、その認証を受ける行為です。

公証役場で定款認証にかかる手数料は5万円ですが、定款の変更をした際にも、再びこの認証を受ける必要はあるのでしょうか?

答えは「ノー」です。

なぜ必要がないかというと、上記の「定款変更の決議」を会社法の規則に基づき行っているからです。

そのような意味でも、この「定款変更の決議」をどのようにして行うのかをしっかりと理解しておくことが重要となります。

次章にて、その方法について、株式会社の場合と合同会社の場合とに分けて、解説をしていきます。

株式会社の場合の定款変更決議

株式会社の場合の定款変更について、会社法では以下のように記載されています。

第466条 株式会社は、その成立後、株主総会の決議によって、定款を変更することができる。

この場合の株主総会の決議には、「特別決議」が必要です。(同309条)

特別決議とは、株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の「過半数」を有する株主が「出席」し、出席した株主の議決権の「3分の2」以上をもって行う決議のことをいいます。(同309条2項)

上記のことを整理すると、株式会社において定款変更をする際に必要な要件は、

株式会社の定款変更手順

  1.  議決権の過半数を有する株主総会を開催する。
  2. その議決権の「3分の2」以上の決議を得て、該当する定款の変更を可決承認する。
  3. 当該株主総会の議事録を作成し、定款と一緒に保管する。

以上となります。

合同会社の場合の定款変更決議

合同会社の場合の定款変更については、会社法では以下のように記載されています。

第637条 持分会社は、定款に別段の定めがある場合を除き、総社員の同意によって、定款の変更をすることができる。

※持分会社=合名会社、合資会社、合同会社

この条文で注目すべきは、「定款に別段の定めがある場合を除き~」という文言です。

合同会社の場合は、出資者=経営者であるという性質上、定款作成の自由度が高いといった特徴があります。

したがって、この定款変更の決議自体も、定款で事前にルールを規定できるということです。

特段そういった規定を設けていない場合には、「総社員の同意」が定款変更の決議要件となります。

「総社員の同意」とは、どういった行為を要するのかについてですが、基本的には「同意書」たる書面があれば足ります。

株式会社で言う「株主総会」のような会議体を持つ必要も、原則ありません。

しかしこれについても、定款で、「当会社は、社員全員で組織する社員総会を置く。」のような規定を設けている場合がありますので、確認が必要ではあります。

上記のことを整理すると、合同会社において定款変更をする際に必要な要件は、

合同会社の定款変更手順

  1. 定款に、定款変更に関する別段の定めが規定されていないか確認する。
  2. 別段の定めがない場合には、総社員から定款変更について同意を得る。
  3. 同意書を作成し、定款と一緒に保管する。

※社員総会等を置く旨の規定がある場合には、社員総会議事録の作成が必要な場合もある。

以上となります。

まとめ

ここまで、株式会社と合同会社の定款変更について、詳しく解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

序盤でも述べましたとおり、定款変更の種類によっては、このあと「変更登記」が必要なものもあります。

登記に関しては、別途下記の記事にて解説をしていますので、

また、どのような種類の変更に「登記」が必要なのかについては、下記の記事をご参照下さい。

いずれにしましても、しっかりと法律に即した手続きを行っていないと、あとから取り返しのつかない事態となってしまうことも無いとは言えません。

ご自身で手続きをすることに自信のないかた、又はこれらの手続きに時間を割くのがわずらわしいかたなどは、私共のような手続きの専門家へ依頼することも一つの手段と言えます。

投稿者プロフィール

板橋のハンコ屋/行政書士 青木寛明
板橋のハンコ屋/行政書士 青木寛明
JR板橋駅すぐのハンコ印刷センター代表/行政書士の青木寛明です。
創業20年超のハンコ屋を先代から引き継ぎ、運営する傍らで、行政書士事務所を店舗内に併設しています。
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